長時間労働で得たもの【大変だけど悪いことだけではないという話】

仕事

20代の頃の僕は、月に約200時間の残業を3年くらいやっていました。
インターネットで調べたら、間違いなく殿堂入りのブラック職場です。

休みもほとんどなく、朝から深夜までずっと働く。
今でこそ懐かしく思いますが、当時は非常に辛かったです。

「どう考えても異常な職場だったのに、なぜ3年間も続けたのか?」

同僚によく聞かれますが、僕の答えはこうです。

そこで成長できるとを信じていたから

冷静に振り返ると、長時間労働で失ったものもあれば、成長につながる良い経験も沢山ありました。

今回は長時間労働で悩んでいる方向けに、僕の実体験を踏まえながら、そのメリットとデメリットを解説していきたいと思います。

成長する環境ならばOK

炎上覚悟で言いますが、長時間労働の職場でも自分が成長できる場所であれば一定期間は頑張ってもみてもOKかなと思います。

若手のときは何より吸収力があります。
成長できる時期に、忙しいからといって楽な方に向かうはちょっともったいない気もします。

サラリーマン以外の人にもこれは当てはまります。
成功しているブロガーさんの話を聞くと、彼らは数年に渡り記事を毎日更新していると言います。
これはサラリーマンの長時間労働より、よっぽどしんどいんじゃないかと思います。

やはり成長するためには相応の苦労が必要かなと。

長時間労働はどこでもあり得る

僕の所属する会社はいわゆる素材メーカーで、世間的にはホワイト企業と言われるところです。
上位職は定時帰り、残業も平均すると月20〜30時間というところ。
決してブラックな業界ではありません。

まったり働きたいという学生が志望するような会社で、僕もそんな生活を望んで入りました。

ホワイト企業のブラック職場

今ではインターネットでブラック業界をある程度調べられるようになってきましたが、正直あまり当てになりません。
なぜならホワイト企業でも、部署によってブラック職場になり得るからです。

幸か不幸か、当時僕が所属していた部署は赤字部門。
事業の再建のため、非常に忙しい部署でした。
他の部署の人が定時で帰る中、再建計画の作成・フォローで遅くまで仕事をしていました。

毎日のスケジュール

当時のスケジュールはこんな感じです。

●平日

午前:上層部と事業再建の打ち合わせ
午後:外回り
夜 :事業再建の資料作り

●土日

終日:事業再建の打ち合わせ+資料作り

平日も土日も、朝から終電まで働くという日々が3年続きました。
会社までの通勤は10分くらいだったのでなんとかなりましたが、時間のかかる郊外に住んでいたら倒れていたかもしれません。

長時間労働で得たもの

そんな辛い状況でも僕が辞めなかったのは、そこで得られるものが沢山あったからだと思います。

具体的には

  • 商品や業界の専門性
  • マーケティングの知識
  • 仕事さばき
  • ストレス耐性

です。

商品や業界の専門性

多量の業務をこなしていると、自ずと商品や業界に詳しくなり、その道のプロフェッショナルになっています😌

僕は200社近く担当していましたが、各お客さんの価格や納期のサイクルなど全て頭の中に入っていました。
そうなると市場の動きも自然とわかるようになり、気づいたら業界の主みたいな存在になっていました。

お客さんや業界の動きが見えるようになると、成功までのアクションが容易になります。
運も味方してくれましたが、施策が当たり、売上が4倍増という奇跡のようなことも起きました。
海外赴任になった今でも、知っている商品であれば難なく売れます。

このように若いときに苦労して専門性を身に付けるのもアリかと。

マーケティングの知識

事業の再建資料を毎日の様に作っていた僕は、「これでもか!」ってくらいマーケティングを勉強しました。

具体的には

  • 市場調査
  • 3C分析
  • 競争優位性の確立
  • ビジネスモデルの構築

などなど、資料にまとめて行動してはやり直しをもらい、また練り直すという作業を繰り返しました。

マーケティングはビジネススクールでも学べますが、実践で失敗しながら身に付けることができたことは大きな財産になっています。

実践的なマーケティングスキルは商品や業界が変わっても活かすことができます。
知識のない商品を担当することになっても、販売促進のアイデアは泉のように湧き出ます。

やはり量をこなすっていうのはある程度大事かなとも思います。

仕事さばき

日本で働いてたときは、原料の購入から商品の販売まで、いわゆるモノづくりの一連の流れに携わっていました。
関わる工程が多かったので、業務量は凄まじかったです。

ほぼ全て工程の仕事をさばく経験をしていたので、どんな職務でも『何を優先して進めるか』肌感覚でわかるようになりました。
結果として、業務効率が上がるので空いた時間を好きなことに使うことができます。

今こうして仕事傍らブログの執筆ができるのも、そのときのおかげかなと。

ストレス耐性

毎日遅くまで働いているとストレスが溜まっていきます。

疲れてくると

  • 売れない苦しみ
  • 予定通りにいかないイライラ
  • 同僚に対する怒り

などなど様々な感情が湧いてきます。

こういったストレスに慣れてくると、ちょっとしたことには動じないメンタリティがついてきます。

特に結果が出るまでに時間のかかる海外での仕事では、ストレス耐性が大いに役立ちます。きつい仕事を前もって経験していたことで、日々冷静に仕事を進められているかなと。

失ったもの

上述の様に得たものもたくさんありますが、当然ながら失ったものもあります。

具体的には

  • 自己投資の時間
  • 趣味
  • 健康

です。

自己投資の時間

日本で勤務していたときは忙しすぎて、自己投資に使う時間もお金もありませんでした。

「若い頃に色んなスキルにチャレンジしてみたかったな」

と少しだけ後悔しています。

特に英語やプログラミングは、若いときの方が身につきやすかったなと思うこともしばしばです。

求められるスキルが多様化している今の時代では、自分の時間が確保できない職場に長期間務めるのは結構なリスクです。

趣味がなくなる

年中、朝から深夜までぶっ通しで働いていると

「仕事以外の時間は寝るだけ」

そんな人生になります。

僕は仕事や勉強を趣味としているので苦になりませんでしたが、人と会話するときに仕事以外の話題がなく詰むことがあります😱
他人から見ると面白味がない人生になるので、人付き合いが好きな方は注意が必要です。

健康

長時間労働の1番の問題は不健康です。

健康を害する要因は

  • 食事が不規則
  • 栄養の偏り
  • 睡眠時間が減る

で間違いなく体は悪くなります。

特に夕食は仕事をしながら食べるので、栄養価が低いファストフードになりやすいです。
バランスの悪い食生活になるので当然影響が出ます。
体質によりけりですが、僕の場合は15kg近く痩せました。

また、男性の場合は睡眠時間が削られるのでハゲやすくなります。
この期間は僕もだいぶ髪の毛が抜けました😅

僕の場合は長時間労働から解放されても、しばらくは体がだるい状態が続きました。
健康へのダメージは少なからずあるので、異変が出たら休むなどの対応は考えておきましょう。

まとめ 成長につながるかどうかの判断が大事

世間的にも評判の悪い長時間労働ですが、

  • スキルが身に付く
  • 仕事の効率が上がる
  • ストレス耐性がつく

などのメリットもあり、

「若いときの苦労は買ってでもやれ」

という言葉もあながち嘘ではないな、というのが僕の考えです。
20代に経験した苦労のおかげで、駐在員としてやってこられたという事実もあります。

大事なのは長時間労働に直面したときに、

それは自分にとってやる価値があるか

を判断することだと思います。

無意味な労働であればすぐにでも辞めるべきですし、成長につながるようであれば少しの期間でも経験してみるのが良いかもしれません。

「どんな場面でも自分自身の判断力が問われる」
そんな時代になったのだと思います。

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コメント

  1. Yin より:

    Company should take care of employees’ physical and mental health in order to produce high quality work environment & employees can be contribute more effectively. Although working on long hours can gain a lots of different levels of experience. However, it cannot be a long run as employees will easily get tired and end up caused no productivity & inefficient. Working on long hours isn’t a good choice. Experience can be gain from daily work tasks & provisional response on matters / issues happen. Nothing is important than health. Without healthy body & healthy mindset, work efficiency will definitely get lower and lower. Thus, nowadays most of the companies implement “Work-life Balance” working environment.
    Health is wealth. Stay healthy always!!!

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