「駐在員は病みやすい」
と言われるように、海外で働いていると
- 言葉の壁
- 新しいことへの挑戦
- 本社との衝突
などなど、毎日のように困難へ立ち向かうことになります。
僕も例外なく大変な想いを経験し、うつになりかけました。
それでも復活して、今では仕事傍ら当ブログの運営やウェブ制作など様々なことに挑戦しながら人生を楽しんでいます。
そんな僕から、駐在生活に苦労していた過去の自分へ伝えたいことがあります。
それは
どんなに辛くても、3年間は頑張ってみよう
というメッセージです。
「石の上にも3年」ではないですが、駐在員としての日々を一定期間過ごすと様々なスキルやチャレンジ精神などが身につき、今までにはない自分にびっくりすることが多々あります。
「辛い駐在生活を乗り越えることはそれだけ価値があること」
これを伝えるため、今回は過去の自分に手紙を書きたいと思います。
言葉の壁は気にするな
海外で暮らしていて、必ず経験するのが言葉の壁です。
「何年経てばスムーズに話せるようになるんだ・・・😩」
日々の生活で大きな言葉の壁を感じた僕は、そんな風に考えていました。
結論を言うと、何年住んでもこの壁がなくなることはありません。
20年以上シンガポールに住んでいる現地社員でも、英語でのコミュニケーションに苦労することがあるとのこと。
そんな感じなので、数年間しかいない駐在員が完璧に外国語を操れるようになるなんてことはありえません。
言葉の壁は超えられるものではない
言語力の向上に期待し過ぎず、リラックスして赴任に臨みましょう。
伝わらないのが当たり前
伝え方の本がバカ売れしているように、日本人同士でさえ上手く意思疎通ができないことが多いと言われる世の中です。
言葉や文化が異なる海外でのコニュニケーションが上手くいかないのは当然です。
通じないのが前提
赴任地に着いたら、まずはこのマインドセットを持ちましょう。
そうすれば気持ちも楽になりますし、『何を優先して伝えれば良いか』といった対応もとれるようになります。
10%に集中しよう
「これ、伝わってないな😓」
と思うときは必ずと言って良いほど、全てを完璧に話そうとしているときです。
交渉でもプレゼンでもレポートでも、本当に重要なポイントは全体の10%くらいだったりします。
本当に伝えたいことを10%まで絞って話す
これだけなら単語を組み合わせれば良いだけなので、語学力がなくてもできるはずです。
そもそも相手はあなたの語学力なんて気にしていません。
気にしているのは『あなたが何を伝えようとしているか』です。
伝えたいポイントだけ想いを込めて話す
そうすることで、どんなに語学力がある人よりも仕事ができるようになります。
英語はまずリスニングから
相手に何かを伝えるときと同じように、自分も相手の伝えたいことを理解する必要があります。
そのためには最低限の聴き取り能力は必要です。
英語を学ぶならスピーキングやライティングよりまずリスニング。
全部学ぶのは大変ですが、リスニングだけなら学習のハードルは下がるはずです。
海外赴任になった以上は必ずトレーニングしましょう。
なお、スピーキングやライティングは職場やお客さんとの会話で強制的にやらざるを得なくなるので、ゆっくりと覚えておけばOKというのが僕の考えです。
駐在員は開拓者
駐在員はある意味、開拓者に似ています。
インフラが整っていないところへ行き、身の回りの環境をひとつひとつ整える。
当然、定住者(社員)は少ないので一人でやらなければならないことが多いです。
やること全てが未経験
僕の仕事はそんな感じでした。
大変ですが、ゼロから新しいものを創っていくのは楽しいものです。
やることいっぱい
僕がやったことだけでも
- カタログ/パンフレットの作成
- 会社のウェブページ制作
- 翻訳
- 現地法規則の確認
- 与信管理
- 商標登録
- 飛び込み営業
- 新プロジェクトの企画
こんなにあります。
今までは社内の誰かに聞けば教えてもらえたことも、海外では聞ける人がいないので自分で調べながらやらざるを得ません。
複数の新しいことを自分で考え、工夫しながら成し遂げる。
最初は苦しいですが、これは3年後のあなたが持つスキルになります。
とっても価値があることのなので、怖がらず挑戦しましょう、
まずはやってみる
この様にいろんなことをやるわけですが、最初は
「どう進めればわからない・・・😓」
当然、こんな風に悩みます。
大事なのは『失敗してもOK』というマインドでまずやってみることです。
成長期にある海外拠点にとって、失敗は単なる通過儀礼です。
失敗も仕事のひとつだと思ってどんどんチャレンジしていきましょう。
会社にリソースがなくてもGoogle翻訳やCanvaなど、オープンソースの便利なツールがたくさんあるので調べながら上手く活用していきましょう。
試行錯誤を繰り返して行くうちに知識や自分なりの方法が身についていきます。
このように初めてをたくさん経験することで、
「自分で何とかしなきゃ」
という起業家マインドも育っていきます。
本社はわかってくれない
海外拠点の仕事でよくあるのが本社との衝突。
情報共有や価格対応など、お客さんが望んでいることをこちらからリクエストしても
「本社のやり方に従え』
と言われ板挟みになる・・・。
こんなことは日常茶飯事です。
海外拠点の存在意義を考える
僕の経験では、本社の言われた通りにして上手くいったケースはほとんどありません。新しい商売ができたときは、半ば強引に本社を動かして進めた案件ばかりです。
そもそも、本社の指示に従うだけの海外拠点なら存在する意味がありません。
『自分たちは何のためにいるのか』
それを考えれば自ずとやることが見えてきます。
己の存在意義を考えること
それが駐在員の役割です。
遠慮は不要
自分のミッションを理解した僕は、本社に対し言うべきことをガンガン言っていたのですが、自分より一回りも二回りも年上の担当者から
「生意気な若造が」
と言われることが多々ありました。
このようなやりとりは若い人にとってショックだと思いますが、気にすることはありません。
そもそも仕事に向き合う姿勢に年齢は関係ないです。
相手が自分の親と同じくらいの年齢であろうが、正しいと思ったことは遠慮せず言いましょう。
結果が出れば手のひらを返すように接してきますし、上手くいかなかったらもう連絡をとってきません。
どっちにしろデメリットはないので、やはり言いたいことははっきりと伝えた方が良いです。
自分の意見を主張できるようになると、びっくりするぐらい自信がつきます。
これは何かに挑戦するときの貴重な財産になるので、身につけておきましょう。
それでも迷ったときは
これまで辛い海外勤務で持つべきマインドをアドバイスしてきましたが、それでも悩むことがあると思います。
「マインドはわかったけど、それでも辛い😩」
ここではそんなあなたをサポートしてくれる強い味方を3つほど紹介します。
リスニング強化にはコレ 24シリーズ
ビジネスで英語を使ったことのなかった僕は、海外赴任の準備期間にちょっとだけ英会話スクールに通いました。
英語に慣れるという意味でスクールは悪くないのですが、ビジネスシーンごとでのレクチャーになっているため、海外で働いたことのない僕にはあんまり効果がありませんでした。
事実として、教科書のワンシーンのように
「笑顔でスムーズに会話する」
なんてことはありませんでした😅
まず、相手が何を言っているかわからなかったのでそれに慣れる必要があると強く感じました。
やはり大事なのはリスニングです。
リスニング強化のためには英会話よりもとっつきやすい海外ドラマの視聴が良いと思います。
その中でも24シリーズがオススメです。
理由は以下の通り。
- 面白くかつ長編シリーズなので継続して視聴できる
- ネイティブの速い英語に慣れる
- 海外勤務で必要な判断力が学べる
アメリカのドラマらしく、視聴者を飽きさせない構成になっており自ずと見続けてしまいます。
ネイティブの速い発音に慣れておけば、アジア圏の英語は聴きやすくなるはずです。
これはあくまで耳を慣らすことが目的なので、視聴は字幕付きで問題ありません。
また、本編の主人公であるジャック・バウアーから
- 自分で素早く判断する
- 物怖じせず果敢に挑戦する
などなど、駐在員として必要な姿勢を学ぶことができます。一見の価値アリです。
シリーズは全部で8シーズンあります。
全部買うと3万円以上かかりますが、英会話スクールに通うよりはるかにコスパが高いです。
自分の潜在能力を引き出すための本
新しいことに挑戦するとき、不安はつきものです。
「自分にできるかな」
「そんなことやったことないし・・・😓」
駐在員になってからはこんな葛藤ばかりでした。
そんなときに読んでおきたいのがこの本です。
誰にでも創造的な一面がある
引用:ジュリア・キャメロン
この本の著者氏はそう言い、自分の中の創造性を引き出すための方法を教えてくれます。
それは至ってシンプルで、毎朝自分が感じたことをノートに書く。
ただルーティンをこなすだけですが、思った以上に効果が出てきます。
この本に出会ったのは最近ですが、もっと早く読んでおけばよかったなと思う一冊です。
駐在員に必要なマインドを養える本
いろんな任務を愚直にやるものの、周りの助けがなかったり、本社からの反発があったりで心が折れそうになるときがあります。
そんなときに勇気づけてくれたのが、ホリエモン著の『多動力』。
「色んなことを経験すれば価値が上がる」
「見切り発車は成功のもと」
「ワクワクしない人とは距離をとる」
海外での自分の存在意義を思い出させてくれる本です。
凹んだときに読むと良いです。
まとめ この手紙を道標に
今回は過去の自分に向けて
- 言葉の壁
- 新しいことへの挑戦
- 本社との衝突
を乗り越えるために精神面、技術面でのアドバイスを書きました。
繰り返しなりますが、
どんなに辛くても、3年間は頑張ってみよう
が結論です。
3年経ってやっぱり合わなければ辞めたってOKです。
その頃には、他の場所で活躍できるスキルやマインドをあなたは持っています。
辛く心が折れそうになる長い道のりですが、その先には輝く未来が待っています。
迷ったときはこの手紙を道標にして、一緒に頑張っていきましょう。
有意義な駐在生活になることを願って。
コメント
Even though communication might be a barrier & expatriates journey is not easy but difficult roads always leads to beautiful destination. Practice makes perfect
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