こんにちは。fsです。
管理職になってから、資料づくりに追われる日々が続いています。
僕はマーケティングの仕事に就いているので、企画を通すためには書いた資料が必要となります。
口頭で済ます会社はないので当然ですね。
アマゾンなどの一部の企業を除き多くの会社がパワーポイントを使用しているのが実態だと思います。
今ではお客さんにプレゼンするときや社内の決裁をとるときは必ずと言っていいほどパワポを使いますが、30代半ばまではかなりの苦手意識がありました。もはやアレルギーに近いほど嫌いでした。
そんなパワポ音痴の僕ですが、何百回とつくっているうちに、いつの間にか資料づくりが苦にならなくなって来たと感じています。
というわけで今回は、パワポ苦手を克服するコツを紹介していきたいと思います。
かっこいい資料はいらない
パワポをつくって最初にぶち当たる壁がこれ。
周りの人はすごく精巧な資料をつくり、
「自分はスマートではない」
と思い自信を無くしてしまう。
皆さんはこんな経験をしたことがないでしょうか?
自分はこの思いにとりつかれ、とにかくパワポを見せるのが恥ずかしかった。
馬鹿に見られるのが嫌だったのでしょうね。
それでも立場上、どうしても作らなければいけない状況になりました。
組織でプロジェクトを進めるには誰かの意思決定や協力を得ないといけないので当然のことです。
どうしても通したいプロジェクトがいくつかあったので、文言の書き方や画像の入れ方に四苦八苦しながらパワポと格闘する日々。
それでも何百回やり直しをくらいながら、気づいたことがあります。
資料のゴールは「とるべきアクションのための意思決定を促す」ことです。
いくらかっこよくても、通らなかったら無意味だと。
逆に、ダサくてもゴールが達成できれば問題ありません。
むしろ、資料の見栄えよりわかりやすさが大事です。
ゴールから逆算する
資料のゴールはアクションのための意思決定を促すことです。
それがわかっていれば最初にやることはシンプルです。
つくったパワポを見てもらったり/プレゼンした後に「どういった状態になっていたいか」を考えること。
例えば、新しく工場を建てたいときならこんなプロセスになります。
(実際はもう少し複雑ですが、ここではものすごくシンプル書いています)
ゴール:工場建設の投資
理由 :商品Aのアジア市場は伸びている→自社が所有している工場は日本だけ→生産能力が足りないので投資しないと販売機会を逃す→長期的な売上の成長が見込めない→海外事業を伸ばす会社の方針に沿わない
ゴールが見えていれば、後はそこに到達するため論理展開を考える作業に移れます。
なので、まずはゴールを設定して、そこに到達するための論理展開をリストアップすると手が止まらなくなります。
本当に言いたいことは数スライドのみ
ゴールを設定しても、悩むことがあります。
いざ作るときにストレスになってしまうのは、大量の情報を整理できないときです。
- 書ききれない
- 伝えきれない・
- スライドに収まらない
などなど。
要は情報におぼれてしまう状態ですね。
そんなときの対策としては、まずはストーリーをつくること。
ビジネスは何かしらの意思決定が生まれます。
意思決定までのプロセスは共通することが多く、代表的なスライドの流れとしてはこんな感じです。
スライドの流れ(一例) ①現状こんな状況で(海外の売上が伸びない) ②それは何が原因で(商品の生産能力が足りない) ③こういう打ち手が必要で(現地で工場を立てたい) ④それに対するリスクがあるが(初期投資は安くないが) ⑤それでもやるべきだ(マーケットは年率10%以上のびているので進めるべきだ)
ポイントだけまとめれば、このように5枚程度で済みます。
もちろんそれぞれスライドで補足情報(競合の情報など)は必要なのでAppendixとして入れておきましょう。
この5枚をつくってしまえば、後は来るであろう質問に備え用意しておけばOK。
ストーリーづくりができていないと、
何が言いたいかわからない→最初から作り直し
となって莫大なエネルギーを浪費してしまいます。
逆にストーリーができれば
「次回までにここをもっと深堀りしよう」
となって、前に進むことができます。
ストーリーがあるとないとでは結果が全然違うのでしっかりと準備をしていくことが大事です。
資料は読まれない
これまでは基本的なアプローチをシェアしてきました。
次からはもっと楽しむための応用編です。
当たり前ですが、人のつくった資料を読むにはかなりの労力がかかります。
特に現代は情報があふれているので、皆さん同じような資料を読み飽きているもの。
なので、基本資料は読まれないという前提でつくった方が良いということです。
とはいえ、読まれるために特別な事は必要なく、先に書いたベースとなる構成は変わりません。
ただし、人によって少し使い分ける必要性があります。
企業には、
- バックグラウンドが違う人
- 忙しい人
- 高いの役職の人
など、多様な人材がいるので、説明のスタイルを分けた方がベターです。
具体例はこんな感じです。
バックグラウンドが違う人→多少面倒でも細かい説明を入れる 忙しい人→要約に比重を置く 高いの役職の人→結論から入る(○○を承認してくださいなど)
各々のポジションによって役割が異なるので、読んでくれる相手にどんな行動をとって欲しいかを意識すると良いです。
要は、読む相手のことを考えてつくること。
シンプルですが、これが出来ている人は意外と少ないです。
資料作りは創作活動
資料をつくることは作業的な側面があるのは否定しません。
一方で、独自性を出せる場でもあるのは確かです。
実際に僕はパワポをつくる作業を通して
- 今まで口頭で説明して却下されたアイデアを資料にしたら承認が下りた
- 前例のないことでも施策をパワポに落とし込んだら予算がもらえた
- つくった資料を共有したら協力者が増えた
このようなメリットも享受できました。
もちろん、その過程では全否定されたり、怒られたり、馬鹿にされたりしましたし、資料のつくり直しも数えきれないくらいありました。
ですが、それを乗り越えた先に新しい施策に挑戦できたり、サポートしてくれる仲間もできました。
それは、パワポを通して独自性を出せたり、想いを誰かに伝えることが出来たからだと思います。
つまり、
資料づくりは創作活動
の一環とも捉えられます。
なにより、想いを形にできるのは楽しいですし、失敗してもより良い作品ができるためなら我慢できる。
このように考えると、大変な資料づくりも少しは楽しくなるはずです。
まとめ
今回のまとめは以下の通りです。
パワポ嫌いを克服するためのコツ;
・見栄えよりわかりやすさを追求する ・ゴールを設定し、そこから逆算して論理を展開する ・ストーリーをつくり、スライド5枚でまとめる ・読んでくれる相手にとってほしい行動をスライドに落とし込む ・資料づくりは独自性を出せる創作活動
僕は大のパワポ嫌いでしたが、試行錯誤をしているうちに苦手意識がなくなってきました。
今は、どうやって想いを形にしようかとワクワクしながら作業ができています。
そんな経験をもとに、パワポが苦手で資料づくりに苦労している方に向けて本記事を書きました。
少しでも参考になれば幸いです。
今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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