企業における心理的安全性について考える【会社で起きたリアルな実態】

仕事

こんにちは。fsです。
最近、”心理的安全性”という言葉を耳にします。

多くのビジネス書にも、企業風土をつくる最初の一歩が心理的安全性と書かれています。
僕の勤めている会社でも、経営者が口を揃えてこの言葉を発信しています。

聞こえの良い言葉ですが、これをきっかけに先輩が急遽、帰任になるという事件が起きました。
心理的安全性の意味を履き違えてしまったが故に、悲劇が起こったわけです。

ということで今回は企業における心理的安全性とは何か、実際に起きた事件をもとに考察していきたいと思います。
僕の実体験をシェアしていきますので、楽しんでお読みください。

心理的安全性とは

心理的安全性とは、アイデア、質問、懸念、または間違いを率直に述べても、罰せられたり屈辱を与えられたりしないという信念です。
組織では、他のメンバーに恥じることなく忌憚なく意見言えると各々が信じている状態を指します。

世界中の著名な企業も組織内での心理的安全性の確保を提唱しています。
変化が激しい現代では、各従業員から生まれるアイデアが大事なので、その個性を最大限に発揮させるためです。

僕は6年ほど海外で働いていますが、日本人とは違うバックグラウンドを持つ従業員のアイデアの豊富さに良い意味で驚かされることが多々あります。

僕の勤めている会社でも、経営陣がこの考え積極的に取り入れていて、

「どんな提言も嫌な顔せず聴きます!!」

と宣言しているほどです。

「経営者になんでも意見できるの!?」

と、一見素晴らしい考えですが隠されている意味を履き違えると大変なことになります。

実は何でも言えない? 実際に起こったエピソード

何でも言いたいことを言っていいと経営者がそう言うのだから、

「どんどん提言しよう😏」

気概のある人であれば、このように考えるのも普通です。

昨年、本社の役員が出張で1週間ほどシンガポールに来ました。
現地法人の責任者だった僕の先輩は当然、フルアテンド。

グループ会社への随行や懇親会などの機会があるたびに、経営陣への提言(批判?)をどんどんやりました。
役員も最初の方は、

「うんうん。そうだね。」

と聞いていましたが、止まらない先輩。

飲み会のたびに、同じ提言を何度も繰り返します。

いくらオープンな人と言えども、同じ批判に晒されているとストレスが溜まって行くものです。本人もわかっていることだとなおさらそう。
3日目の懇親会で、

「少し静かにしろ!!」

と苛立ちを見せ始めました。

それでも会社を良くしたいと思ったのでしょう。
先輩はその役員が帰国する日まで、会社への提言を続けました。
そこでついに役員が、

「いい加減にしろ💢」

と声を荒げ出してしまいました。
先輩も一歩も引かなかったので、一触即発の雰囲気に。

周りのメンバーが慌ててなだめたので、とりあえずは無事に終わりました。

その数ヶ月後、先輩に帰国の内示が出ました。
本当は責任者を継続するはずでしたが、まさかの途中帰任。

この事件の後に、本社でどのような議論が起こったのかは想像に難くありません。
(他にも要因はあったかもしれませんが、これが引き金になったと思います)

組織の心理的安全とは

この事件の後、組織の心理的安全性について学びたくなり、以下の本を読みました。

そこで気づいたのは、

組織内に心理的安全性を浸透させるには、双方を尊重するカルチャーが必要

ということです。

今回のケースでは、役員はオープンな姿勢を持っていたものの、上司の状況を見ずに部下が一方的に提言(攻撃?)をし続けたことが原因だと思います。

お互いの状況を尊重しつつ、冷静かつ建設的な議論をしていく必要があるということです。
これを履き違えて一方的に話し続けると行き違いが生じてしまうので、注意が必要です。

あまりスッキリしない事件でしたが、多くのことを学ばせてもらいました。

まとめ お互いの尊重がベース

今回のまとめは以下の通りです。

・多くの企業が組織内の心理的安全性の構築に邁進している
・心理的安全性は健全な企業風土を培うために必要な要素
・ただし、一方的に言いたいこと言えば良いということではない
・相手の置かれている状況を理解し、冷静かつ建設的に議論をする意識が重要
・これを履き違えると問題が起きる

やっぱり組織内では『お互いを尊重する』という姿勢を持つことが大事ですね。
このベースがあれば、共通の目標に向かって建設的に議論するというカルチャーをつくることができると思います。
今回の教訓をもとに、健全な企業風土醸成に邁進していきます。

今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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